※本記事では、知人の許可を得た範囲で、実案件の内容を紹介しています。案件名・顧客名・座標などの個別情報は掲載していません。また、実際の業務ではAIの出力をそのまま提出するのではなく、最終的な内容は人間(自分と知人)が確認しています。
はじめに
AI副業を始めて4ヶ月。
初めて「誰かの困りごとを解決した対価」として、5,000円が銀行口座に振り込まれました。
金額は5,000円です。大きな金額ではありません。
でも、これまでのブログ収益やLINEスタンプの売上とは、まったく違う感覚がありました。
「記事を書いて収益が発生した」のではなく、「困っている人に相談されて、仕事をして、その対価を受け取った」。
私にとっては、AI副業が「発信」から「仕事」に変わった瞬間でした。この記事では、その過程を具体的に書きます。
5,000円が振り込まれるまで
仕事が完了してから1週間ほど後、自分でClaude Codeを使って請求書(Numbersで作成)をまとめ、知人に送りました。
金額:5,000円
品目:出来形管理一覧表の様式変換作業
※当時はインボイス登録事業者ではなかったため、適格請求書ではなく、通常の請求書を発行しています。
数日後、指定した銀行口座に5,000円が振り込まれました。
LINEスタンプの売上やAmazonアソシエイトの収益とは、性質が違います。今回は:
- クライアント(知人の事務所)から具体的な依頼があった
- 課題を解決するために自分で仕組みを作った
- 動作確認を経て納品した
- 請求書を発行し、銀行振込で対価を受け取った
コンテンツを発信して誰かが見てくれるのを待つのではなく、「困りごとを相談される → 解決する → 対価をもらう」という流れを、初めて自分の手で経験しました。
何を頼まれたのか
知人は土木測量事務所を個人事業主として経営しています。
2026年7月下旬、「AIとかプログラミングとか詳しいんだろ。うちの事務所の書類作業、AIで何とかできんかな」と相談を受けたのがきっかけです。
測量業界のことは正直まったくの素人でした。ただ、詳しく話を聞くと、事務所の仕事には想像以上に書類・データ整理の作業が多いことが分かりました。
- 出来形管理一覧表:完成検査に提出する書類。座標データを表にまとめ、様式を整える必要がある
- 現場写真の整理:日付・時間・箇所ごとの分類、電子納品基準への対応
- 見積書・報告書:案件ごとにテンプレートへ値を入力する定型作業
- 座標計算:面積や辺長の計算
このうち最初に依頼されたのが、「紙の座標表データを、出来形管理一覧表の正式フォーマットに変換する」という作業でした。
報酬は5,000円。相場感や知人関係であることなどを考慮しつつ、AIとも相談しながら自分で決めた金額です。
作業時間:45〜60分 → 1〜2分
知人によると、この様式変換は手作業だと1件あたり45分〜60分ほどかかっていたそうです。
| 導入前 | 導入後 | |
|---|---|---|
| データ整理・入力 | 45〜60分 | 約1〜2分 |
| 人による内容確認 | 必要 | 必要 |
| 最終提出 | 人が確認 | 人が確認 |
1件だけなら「数十分の短縮」です。今回はまだ1件だけの実績なので、これで大きな利益が出たとまでは言えません。ただ、同じ作業が複数の案件で発生するなら、積み重なる時間はもっと大きくなるはずです。
大きな時間短縮ではありますが、AIが出した結果をそのまま提出したわけではありません。出力されたExcelの数値・書式・内容は、最終的に人間(知人)が確認する前提で運用しています。
どうやって作ったのか
やったことは大きく3段階です。
1. Claude Codeでスクリプトを作成
座標データ(csv/Excel)を受け取り、出来形管理一覧表の様式に変換するPythonスクリプトを、Claude Codeに指示して作成しました。プログラムから直接AIモデルを呼び出したわけではなく、Claude Codeというツール上で、コードを書いてもらう形です。
つまり、納品後の変換処理を毎回Claudeにお願いしているわけではありません。Claude Codeを使ってPythonスクリプトという「道具」を一度作り、そのスクリプトを使ってデータを変換する仕組みにしました。
2. テストデータで検証
知人から匿名化した座標データ(練習用)をもらい、スクリプトを実行して出力を確認。フォーマット・計算結果・見た目をチェックしました。
3. 納品
スクリプトと簡単な使い方メモをまとめて納品。知人に実際に試してもらい、動作確認後、細かい修正に対応しました。
定型的なデータ整理や転記作業の一部は、こうした形でAIやプログラムを使って効率化できる可能性がある、というのが今回の実感です。座標計算や出来形管理などは間違いが許されない業務なので、「AIに任せて終わり」ではなく、人が最終確認する体制にしています。
「業界知識ゼロ」でもできたこと
私は測量の専門家ではありません。今も専門知識は持っていません。
でも、測量の専門家である知人が「ここが大変」と教えてくれた作業を聞き、それをAIやプログラムでどう効率化できるかを考えることはできました。
専門知識を持つ人と、AI・プログラムをつなぐ。
今回の仕事で、自分が提供できる価値の一つが、少し見えた気がします。
時間短縮そのものが直接お金に換算できるわけではありませんが、「5,000円を払ってでも、この作業を楽にしたい」と知人が判断してくれたこと自体が、価値の証明だと思っています。
なぜ開業届を出したのか
この案件がきっかけの一つとなり、2026年7月27日、個人事業主として開業届を提出しました。
- 職業:「AI活用支援業」
- freeeの開業ガイドを使い、e-Tax(マイナンバーカード+スマートフォン)で電子申請、受付完了
- 青色申告承認申請書もあわせて提出(本記事執筆時点では、まだ承認の通知は受け取っていません)
「AI副業で月5万円を安定化させたら個人事業主になる」という目標を立てていましたが、今回の実案件を通じて、自分の中で副業が「試してみるもの」から「仕事として提供するもの」に変わった瞬間があり、思っていたより早く開業に踏み切りました。
※税務上の取り扱いや必要な手続きは、収入の状況や事業内容によって異なります。ここではあくまで私自身が行った手続きの体験として紹介しています。
この案件から学んだこと
① 「お金を受け取る」ことで仕事の責任を実感した
これまでのブログ収益(数十円単位)やLINEスタンプの初報酬も、もちろん嬉しいものでした。ただ、請求書を出し、納期を意識し、品質で判断され、相手に迷惑をかけられないという緊張感は、今回が初めてでした。この責任感が、自分を一段階成長させてくれた感覚があります。
② 時間短縮は「分かりやすい価値」の一つ
45分が1〜2分になったからといって、単純に「43分×時給」という計算ができるわけではありません。それでも、作業負担が目に見えて減ることは、クライアントにとって分かりやすい価値の一つだと感じました。
③ 今回の本当のテーマ
これまでの副業は「自分がコンテンツを作る → 誰かが見る → 収益」という流れでした。今回は「知人が困りごとを相談する → 自分が解決する → 納品する → 対価をもらう」という、まったく別の流れです。これは私にとって、副業の次のステージだと感じています。
これから
知人の測量事務所との取り組みは、まだ始まったばかりです。次のようなことを次の案件として相談している段階です。
- 現場写真の整理(黒板テキストの読み取り→日付・時間・箇所ごとの自動分類)
- 見積書・報告書の作成支援
- 座標計算の効率化
いずれも、AIの出力をそのまま使うのではなく、人が最終確認する前提で進めるつもりです。
📚 この記事で学べたこと
- 業界知識がなくても、専門家の話を聞き、負担の大きい作業をAIで効率化できないか考えることはできる
- AIやプログラムによる効率化は、あくまで「素案・下書き」であり、最終確認は人が行う前提が大切
- 「請求書を発行し、銀行振込で対価を受け取る」という経験は、コンテンツ収益とは違う手応えがある
- 開業届は、副業への向き合い方が変わったタイミングで、自分のペースで判断すればよい
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